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2016年10月01日

おフランスのおベレー

珍しく手持ちの実物軍装を載せてみます。

うちにはフランス軍のベレーがいくつかあるのですが、実はこれらのベレーは立てる向きが同じだからベトナム共和国軍コスプレの代用品にしようと思って買っただけなので、フランス軍アイテムを集めているつもりはありませんでした。
でもよく考えたら、以前『フランス軍のベレー章など』で載せた実物ベレー章を持ってるんだから、それらをベレーと組み合わせれば本来のフランス軍の姿になるじゃん、という事に今頃気付きました。
ただし、僕は第1次インドシナ戦争期のフランス連合軍関係のアイテムは徐々に集め始めたところですが、今回紹介するベレーとベレー章は1960年代以降の物なので、僕の趣味の範囲からは外れているため、あまり詳しいことは分かりません。


アマランス(Amarante)

ベレーと言ったらやっぱりこの色。
1950年代以降は明るいアマランス色になっていますが、元々は第2次大戦中に組織された自由フランス軍SASがイギリス陸軍空挺部隊のマルーン色ベレーを取り入れたのがその起源と言われています。
ただし、写真のベレーは帽体が異様に小さくなった近年のスタイルなので、
60年代以前のフランス軍やベトナム共和国軍への代用には不向きです。

▲陸軍本土空挺部隊 (Troupes Aéroportées Métropolitaines)

▲陸軍海兵隊空挺部隊 (Parachutistes Troupes de marine)


ダークブルー (Bleu foncé)

ダークブルーはフランス陸軍の基本色で、各兵科で使われています。
写真のベレーは1964年納入のPX品らしいです。
この時代のフランス軍ベレーは、現在とは反対に帽体がとても大きく、ベレーが耳にかかるくらい左側に垂らして被るものでした。

▲陸軍歩兵(Infanterie)

▲陸軍工兵(Genie)

▲陸軍輜重兵(Train)

▲陸軍海兵隊 (Troupes de marine)

▲空軍空挺コマンド (Commando parachutiste de l'air)


リーン (Vert)

グリーン色のベレーも元々、第2次大戦中に自由フランス軍の外人部隊がイギリス陸軍第4コマンド旅団のグリーン色ベレーを取り入れたのがその発祥と言われています。
当初ベレーは外人空挺大隊でのみ使用されましたが、1959年からは空挺以外も含む外人部隊共通のベレーとなりました。
写真のベレーは1967年納入のPX品で、先記のダークブルーと同じく帽体が大きい時代の物です。

▲陸軍外人空挺部隊(Parachutistes Légion étrangère)


熱帯ベレー/ベージュ (Beige)

こちらは1950年代から60年代にかけて熱帯地域で使用されたコットン製のベレーです。
部隊、兵科ごとに色が違うウール製ベレーとは異なり、熱帯地域であれば部隊に関係なく着用でき、
ベレー章もそれぞれの部隊の物を取り付ける事が出来ました。

▲陸軍サハラ部隊(Troupe Saharienne)


ブラック (Noir)

ブラック色は陸軍装甲騎兵(機甲)や猟兵などで使われていますが、写真のベレーは通常とは逆の左立ち(イギリス式)になっています。
フランス海軍の陸上部隊ではイギリス海軍・海兵隊の影響から左立ちのベレーを使っていますが、このブラック色がどの部隊で使われるのかは分かりませんでした。
帽体は小さいので、比較的新しい時代の物っぽいです。



おまけ

2009年以降、Wikipediaフランス語版『Marcel Bigeard』のトップ画像に鎮座し続けた謎の落書き、もとい肖像画。

ミスター植民地空挺ビジャールおじさん(?)

顔が似ていないとかの問題以前に、英語・日本語など他言語版のページでは本人の写真が使われているのに、なぜ地元のフランス語版では写真ではなく、ウィキペディア編集者個人が描いた微妙なイラストがトップ画像であり続けたのか・・・。謎過ぎます。フランス国内では良くも悪くもかなりの有名人なはずなのに。
しかし、掲載から7年経った2016年7月、ついに(と言うか今頃)トップ画像が実写に変更され、この意味不明な状態は突然終わりを迎えます。(まだ下の方にこのイラスト残ってるけど。)

実はフランスのネット住民もあの状況を面白がって、あえて誰も直そうとしなかったんじゃないか?
そして先日ようやく、そんなネタがある事を知らない普通の人が、普通に実写に変えたのでは、と推測してます。
だからどうしたって話だけど。
  


2016年03月05日

コルトAR-15/M16の分類と刻印

銃器ファンの間では、AR-15という銃は別名M16と呼ばれ、AR-15が民間モデル、M16が軍用モデルと見なされる事が多いようです。
しかし、この認識は部分的には合っていますが、、それだけでは説明として不十分です。
今回は、AR-15およびM16という名称はそれぞれどのように使われていたかを、銃のコーションプレートたるロアレシーバーの刻印で確認してみます。
(画像はもちろん海外フォーラムからの転載。でも米国のマニアだって僕の作った図解を勝手に転載してるんだから、情報共有って事で許してちょんまげ)

関連記事



アーマライトAR-15
アーマライトの製品名。アーマライト製およびコルトによるライセンス生産=Model 601のみ。
米軍での採用を目指して開発され、民間には販売されていない。
▲アーマライトAR-15(画像左)、アーマライトAR-15 コルトモデル / Model 601(画像右)


コルトAR-15シリーズ
正式にアーマライトAR-15の製造権を取得した後のコルトの製品名。1963年採用のModel 602から、1970年代までの製品全て。
コルトAR-15 Model 602(画像左)、コルトAR-15 Model 603 / U.S.M16A1ライフル(画像右)

また軍用モデルが改名(下記参照)された後も、民間モデルは引き続き"コルトAR-15"シリーズとして販売される。
コルトAR-15 Model SP1 / R6000(画像左)、コルトAR-15A3 タクティカルカービン / AR6721 (画像右)

民間モデルのコルトAR-15シリーズは、軍用モデルの発展に合わせて以下のモデルチェンジが行われている。
コルトAR-15シリーズ: コルトAR-15 Model SP1以降の第2・第3世代モデル。コルトM16A1シリーズに倣ってコルトAR-15A1シリーズと呼ばれる事もあるが、製品名ではない。
コルトAR-15A2シリーズ: コルトM16A2シリーズに準拠する第4世代モデル。
コルトAR-15A3シリーズ: コルトM16A3シリーズに準拠する第5世代モデル。


コルトM16シリーズ
1970年代後半(?)以降のコルト製軍用モデルの製品名。
従来は軍用・民間共に"コルトAR-15"という製品名だったが、1970年代後半に入るとコルトは、知名度の高まった米軍制式名のM16という型番を逆輸入し、自社の軍用モデル製品名を"コルトM16"シリーズへと変更する。
(言い換えれば、それ以前のコルト製軍用モデルは全て"コルトAR-15"であって、1970年代まで"コルトM16"という製品は存在しなかった。)
また米軍では20インチバレルのライフル仕様のみがU.S.M16ライフルであるが、コルトM16シリーズはライフルに限らず、カービンやSMG仕様も"M16A2カービン"等の名称で販売された。

コルトAR-15 Model 604系のフォアードアシスト非搭載モデル→コルトM16シリーズ
コルトAR-15 Model 603系のフォアードアシスト搭載モデルコルトM16A1シリーズ
U.S.M16A2ライフル以降の第4世代モデル→コルトM16A2シリーズ
U.S.M4カービン以降の第5世代モデル→コルトM16A3シリーズ

これに伴い、米軍納入・輸出向け共に全ての軍用モデルでコルトAR-15刻印が廃止された。
▲AR-15刻印無しのU.S.M16A1ライフル(画像左)、コルトM16A1シリーズ※カービン仕様も同じ刻印(画像右)

また米軍制式採用になっていないコルトM16シリーズも、一部の製品は部隊単位の予算で購入される場合があったため、メーカーの製品名がそのまま米軍での正式な取り扱い名称(制式名ではない)になっている。
RIFLE M16A2 HEAVY BARREL (NSN 1005-LL-MC9-0369 2050)
CARBINE 5.56MM M16A2 MOD 727 (NSN 1005-LL-MC9-2194 2094)
CARBINE 5.56MM M16A2 MOD 733 (NSN 1005-LL-MC9-2195 2094)
RIFLE 5.56MM M16A2 MATCH (NSN 1005-LL-MC9-2745 2050)


U.S.Rifle 5.56mm M16シリーズ
米軍制式名。現在までにM16、XM16E1, M16A1, M16A2, M16A3, M16A4の6つが採用された。
それぞれのモデルで複数の仕様や製造メーカーが存在したり、生産時期による設計変更あり。
▲歴代のU.S.M16シリーズ

軍正式名はメーカーの製品名と無関係であるため、"コルトAR-15"が使われた時代であっても、製造メーカーがコルト以外の場合は商標上の問題から、AR-15の刻印は無い。
▲H&R製U.S.M16A1ライフル(画像左)、GMハイドラマティックディヴィジョン製U.S.M16A1ライフル(画像右)

この他U.S.M16シリーズには以下の試作モデルが含まれる。
M16A1E1: M16PIP(性能向上計画)
M16A1E2M16PIP(性能向上計画)最終段階, 後のM16A2
M16A2E1: M16A2フラットトップ・アッパーレシーバー搭載検討
M16A2E2: ACR(先進戦闘ライフル)計画コルト案"コルトACR"
M16A2E3: 海軍向けフルオート化検討, 後のM16A3
M16A2E4: M16A2フラットトップ・アッパーレシーバー搭載検討, 後のM16A4


まとめ
AR-15とは、
・アーマライトの製品名 (アーマライトAR-15およびアーマライトAR-15コルトモデル Model 601のみ)
・米軍での取り扱い名称 (アーマライトAR-15コルトモデル Model 601およびコルトAR-15 Model 602のみ)
・コルト軍用モデルの製品名 (コルトAR-15 Model 602~1970年代まで)
・コルト民間モデルの製品名 (コルトAR-15 Model SP1以降全て)
・各社のAR-15系銃器の総称

M16とは、
コルトAR-15 Model 604の米軍制式名 (U.S. Rifle 5.56mm M16)
・AR-15系ライフルの米軍制式名 (U.S. Rifle 5.56mm M16, XM16E1, M16A1, M16A2, M16A3, M16A4)
コルト軍用モデルの製品名 (1970年代以降)


おまけ
ちなみに、米軍制式名とコルトの製品名は全く関係ないと書きましたが、そのせいで特にややこしい事になってるのがM16A3です。
M16A3という名称には二つの意味があり、一つはU.S.M16A2のフルオート版として知られる、1990年代に米海軍によって開発された"U.S.M16A3ライフル"で、コルトM16A2シリーズに属していました。
そしてもう一つが、1994年に制式化されたM4カービンに始まる、軍用フラットトップレシーバー仕様の"コルトM16A3"シリーズを指します。
さらにその後、コルトM16A3シリーズのU.S.M16A4の配備が進んだ事で、米海軍は2008年に、U.S.M16A4のフルオート版に再び"U.S.M16A3ライフル"の制式名を付けてしまいました。(NSNは前モデルと別)
その為、1990年代には"コルトM16A2"シリーズだったU.S.M16A3が、現在では"コルトM16A3"シリーズになっています。
書いてて自分でも混乱します。どうせなら新型はU.S.M16A5とかにしてよ。紛らわしい。

コルトM16A2シリーズのU.S.M16A3ライフル (NSN 1005-01-367-5112) 

コルトM16A3シリーズのU.S.M16A3ライフル (NSN 1005-01-357-5112)
  


2014年05月07日

M16ライフルの系譜

世界中に多くのファンを持ち、僕自身愛してやまないアメリカ軍のM16ライフルの進化の過程を図にしました。
ただ、SMGやカービンその他試作モデル、刻印やメーカー違いを含めると膨大な数になってしまうので、今回は米軍が取り扱い名称を定めたライフルモデルの外見上の大まかな変遷のみをまとめました。

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2014年03月15日

アメリカ陸軍の狙撃銃

今回は60~80年代のアメリカ陸軍の狙撃銃の歴史をまとめてみました。
画像は主に米軍のマニュアルに載ってたものです。


.22口径 M12ライフル/レミントン モデル40X

 「レミントン・モデル700をアメリカ海兵隊が採用したのが"M40"である」という簡単(不十分)な解釈がされる事が多いレミントンの軍用狙撃銃。実際には1959年にレミントンがモデル700をベースに競技用ターゲットライフルとして開発した(民生品の)銃が"モデル40X"シリーズで、そのモデル40Xの7.62mmNATO弾仕様を海兵隊が1966年に制式化した時の名称がM40ライフルとなります。(モデル40という民間の製品名をそのまま軍制式型番とした)※情報源が不確かだったので訂正
 さて、そのモデル40Xですが、1959年に登場した時点でまずアメリカ陸軍・空軍に採用されました。採用されたのは口径.22LR仕様の"モデル40X-S1(ナショナルマッチ)"で、この銃には(ウィンチェスター・モデル52と共に)"M12ライフル"という制式名が付けられました。さらに後年には改良型の"モデル40X-H1(マッチグレード)"が採用されます。(ただし40X-H1にはM12ライフルという名称は付いていません) これらのライフルの口径は殺傷力の低い.22LR仕様のみで、射撃訓練および軍の射撃競技強化選手などが使用する競技専用銃でした。意外なことに、陸軍では軍用狙撃銃として必須の.30口径のレミントン製ライフルは長らく採用されませんでした。

レミントン・モデル40X-S1(ナショナルマッチ) / M12ライフル

レミントン・モデル40X-H1(マッチグレード)
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