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2013年12月24日

タイガーストライプの始まり

僕は"タイガ"って名前でナム戦マニアやってる割りに、そんなにタイガーストライプ迷彩のマニアではないので、ジョンウィンなんとかやらテッドポール何某ってのはよく分からないのですが、我らが南ベトナム軍が生んだ世界一有名な迷彩なので、興味が無い訳ではありません。
そんで僕が気になってたのは、「いったいいつ頃タイガーという迷彩が生まれた(使われ始めた)のか?」という事。

一般的にタイガーストライプ迷彩の起源は、第1次インドシナ戦争でフランス軍が使用した空挺部隊用迷彩(TAP47, リザードパターン)および、同じくフランス空挺が使用した英軍デニソン・スモックの迷彩を基に国産化したものと言われています。多分そうなんでしょう。
しかし、この迷彩が出現した時期については、多くの文献が"60年代に多用された"とするだけで、具体的な時期はあやふやなようです。
これじゃあ南ベトナム軍マニアとして納得できません。

という訳で今回は、世界で最初にタイガーストライプを採用した南ベトナム海兵隊(TQLC)の写真から、タイガーが世に出た時期を探ってみます。

古いのを探したいので、だんだん年代を遡っていこうと思います。

最初は、終戦直前の1975年3月7日の写真(クアンチ省ジアダン)
TQLC師団第9大隊"猛虎(Mãnh Hổ)"の将校の皆さん


ちなみに1970年代になると、TQLCでも支給される迷彩服がタイガーからパステルリーフ(ARVNリーフとかレンジャーリーフって呼ばれてるやつ)に切り替わるので、それ以降タイガーを着ているのは、TQLC伝統の衣装として自費でタイガー迷彩服を仕立てた将校の場合がほとんどです。


ベトナム戦争中の写真は、探せばいくらでも出てくるので割愛。


一気に15年遡りって、後にベトナム戦争と呼ばれるベトコンとの内戦が勃発した1960年へ。
サイゴンで発生したクーデター未遂事件の写真に、タイガーを着ているTQLC兵士が写っています。
今回写真探しをするまで、僕が確認していた一番古いタイガーの写真はこれでした。
1960年11月11日(サイゴン)


このクーデター未遂事件ではTQLC第3大隊"海狼(Sói Biển)"が反乱軍に加担しますが、他の第1、第2大隊はジェム政権側に付いて反乱軍の制圧を行い、クーデターは失敗に終わります。

今回新たに見つけた写真はこれ。
1960年初頭、キエンホア省モケイにて
元TQLC大佐ゴ・ヴァン・ディン氏のプライベート写真で、TQLC P3(作戦参謀室・米軍で言うS3)および第1大隊のメンバーとのこと。
写っている人物のほとんどが将校ですが、この時点では全員にタイガーが行き渡っていた訳ではないようです。




ここから先が難航しました。
ベトナム戦争が始まる前なので、海外のメディアもベトナムに行っておらず、TQLCの写真そのものが見当たりません。
あるとすれば、第一次インドシナ戦争中に活動した、TQLCの前身となったフランス海軍歩兵コマンド部隊とかです。(当然当時タイガーなんて存在し得ない)

で、ようやく見つけた50年代のTQLCの写真がこれ。
1956年、南ベトナムが南沙諸島の領有を宣言。加えて、それまで南ベトナムが支配していた西沙諸島の東側を中国に占領され、中国との領土問題が深刻化します。
この写真はその翌年の1957年、両諸島の領有を主張するためゴ・ディン・ジェム総統が同地に上陸・視察した際に護衛として同行したTQLC部隊だそうです。
なお、この領土問題は1974年に中国との武力衝突"西沙諸島の戦い"に発展し、その際もTQLCが派遣され、地上戦では中国軍に勝利しています。(結局海戦で負けて補給が断たれ撤退したけど)


この写真には、タイガー着ている兵士は一人も写っていません。
少なくとも1957年当時は、タイガーは一般的ではなかったようです。
しかし、これだけだとタイガーが出現した時期は分からないまま。まだ1960年までしか見つけてないし。
この後もひたすら50年代のTQLCの写真を探しましたが、タイガーの着用例を確認する事はできず。

仕方ないので今度は画像ではなく、当時の関係者の証言を調べました。
すると、有力な記述が見つかりました。

ベトナム共和国海兵隊アソシエーション公式サイト内で
元TQLC師団P3チーフ(作戦参謀長)チャン・バン・ヒェン元中佐が執筆された記事"ベトナム海兵隊組織の拡大発展"より
Từ khởi đầu cho đến năm 1960, TQLC mang quân phục hỗn hợp tương tự như Hải Quân và như Lục Quân VN, đội nón beret xanh có hai mỏ neo chéo nhau. Nhưng từ năm 1960 trở đi, nhằm tạo niềm tự hào Binh Chủng (Esprit de Corps), quân phục tác chiến của Binh Chủng màu ngụy trang bệt đen và xanh lá cây sóng biển, còn được gọi là da cọp.

創設から1960年まで、TQLCの制服は陸軍と海軍を混合したスタイルであり、陸軍のようなグリーンベレーに、海軍式の"交差した錨"を使用した。しかし1960年以降、TQLCは名誉兵科(Niềm tự hào Binh Chủng)となり、兵科(TQLC)の戦闘服は『虎の皮(da cọp)』として知られる黒地に緑色の波の迷彩となった。
つまり、タイガーストライプが採用されたのは1960年で良かったんです!
そりゃ50年代をいくら探したって無いはずだw

※2018年5月15日訂正
1958年頃撮影とされるザーコップ迷彩服を着た海兵隊の写真が見つかりました。上記の証言も、それまで試験的に支給が行われていたザーコップ迷彩服が正式に採用されたのが1960年だったというだけで、実際の使用開始時期が1960年だった訳ではないようです。

となると上記のディン大佐の1960年初頭(プライベート写真なので日付までは覚えていない模様)というのは、タイガーが採用されてからかなり早い時期の写真という事になりますね。
いや、調べてよかった~!


ただし、実際は僕が知らなかっただけで、もっと突っ込んだ記述の本があるかもしれないですね。
だけど、あの定番のタイガーストライプの本とか値段チョ~高い。借りて写真だけ見たけど、買う気にはならないです。
正直、CISOやら民間が作った一番出回ってるタイガーは言わばコピー品であり正式な軍服ではないので、研究対象としての興味はいまいち沸かないんです・・・。
レプリカは何着も買ってるけどw


てゆーか、こんな日に部屋に篭って、こんなどうでもいい事に心血燃やしてるって、何なんですかね。
去年のクリスマスは、仕事終わったあと一人で目黒のラーメン二郎食いに行って、その後大塚のピンサロ行って、帰りは山手線の車内でビール飲んでました。
今年は金が無いので家から出ません。3Dカスタム少女やって寝ます。




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この記事へのコメント
「59型タイガーってのがある位だから、採用時期もそれくらいだったのかな?」
と勝手に解釈しとりました。写真や証言で調べると一気に真実味が増しますね。

メリークリスマス
私も家でじいさんと晩酌… 綺麗なおねえさんと飲みたかったなぁ( ´,_ゝ`)
Posted by Kingbee at 2013年12月24日 22:42
>Kingbeeさん
59型というのは服の形状(裁断)の事なので、当初は一般部隊向けのグリーン色だけだったと思われます。
ただ、"59型"とうのも戦後のマニアが付けた名前なので、本当に59年に登場したかどうかは、もっと検証が必要かもしれませんね。
ヒェン中佐の記述は、これだけでは確実な証拠とは言い切れませんが、海兵師団参謀長の証言なので、けっこう信頼度あると思います^ ^

僕は綺麗なお姉さん達と夜通し戯れましたよ~
画面からは出てきてくれませんが・・・
Posted by タイガタイガ at 2013年12月25日 15:19
なるほど確かに虎の皮だ!

タイガーの本は昔持ってましたが、売ってしまいましたね。アルファベットと数字の組み合わせの型番とか全然覚えられませたでした。

どちらかと言えばパッチの付け方とか知りたかったんですけど、物が物だけに殆どがプレーンでしたね。

自分目黒区に隣接してる世田谷区住んでるので、タイガ君の行動範囲は意外と近いですwww
Posted by OscarOscar at 2013年12月26日 07:25
>Oscarさん
長年何気なくタイガーと呼んでいましたが、今回初めて当時のベトナム人がどう呼んでいたかを知る事ができました^ ^
あの本は迷彩のパターンとかがメインですもんね。本当にタイガーという迷彩その物が好きな人でないと実用性無い気がします。
僕の家は埼玉なのですが、足立区に隣接してるので、埼玉県内より都内に出る事の方が多いです。
特にラーメン二郎の為に都内各所を周っておりますw
Posted by タイガタイガ at 2013年12月27日 01:33
今晩は%です。
このタイガーストライブは元グリーンベレー軍曹で
現在は故人の三島瑞穂氏は
「私はタイガーストライブいう迷彩服は好きじゃなかった
理由は、通気性が悪く渇きが悪く着く連れするから、あまり着なかった
気に入ったのは一般兵士用のOD(オリーブドラッブ)の戦闘服だったね。
通気性が良く乾き良く着く連れしないから、よく着ていた」と
某ミリタリー雑誌のインタビューで個人的な感想を述べてました。
(グリーンベレーのページでこれと同じコメントしました。スミマセンでした)
Posted by % at 2014年11月09日 21:40
>%さん
実際、着心地は最悪だったと思います。
タイガーでも薄手コットン生地やポプリン生地があるので、そちらはまだマシかも知れませんが、よくある日本製の厚手コットン生地のは評判悪いですよね。
CIDG部隊では支給されたタイガーを着るしかなく、彼等を指揮するグリーンベレー隊員も仕方なく兵士に合わせてタイガーを着てますが、三島さんのいたSOGではみんな実用性重視でTCU着てますね。
Posted by タイガタイガ at 2014年11月10日 11:29
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