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2014年06月05日

ヘルメットと腕章

先日、南ベトナム軍の軍犬隊(QK)の腕章を入手したので、ついでに軍犬隊同様、部隊専用のヘルメットマーキングと腕章を着用する部隊をまとめてみました。

まずは言わずと知れた
軍警隊(Quân Cảnh, QC)

第2軍警大隊に逮捕される兵士(恐らくCIDG)


軍警隊はその名の通り軍の規律を監督する部隊で、また国家警察と共同で後方地域の保安・治安任務にも当たりました。
軍警隊司令部は統合参謀本部の直下に置かれ、各部隊の命令系統から独立した機関でした。
軍警隊は軍管区ごとに各1個大隊が配置され、I~IV軍団(軍管区)は第1~4軍警大隊が、首都特別管区は第6軍警大隊が担当しました。また、第5軍警大隊は即応予備部隊として要請に応じ全国に派遣されました。
同時に、各歩兵師団や海軍、空軍などには専属の軍警中隊(もしくは分遣隊)が常駐します。
この他、軍警隊は全国に5ヶ所の捕虜・共産兵収容所を運営していました。(ベトコンは外国軍ではなく国内のテロリスト・政治犯なので捕虜ではなく犯罪者と扱われるが、一般犯罪者とは区別され軍警隊が管理する)

※2017年6月5日修正
こちらに新たに入手した資料も交えた部隊の一覧を掲載しました。

ちなみに軍警隊の採用基準は身長168cm以上、体重65~70kgの範囲内と、当時のベトナム人としてはかなり大柄な(かつ太ってはいない)人しか入れませんでした。



軍犬隊(Quân Khuyển, QK)


▲第1軍犬センター

ヘルメットのペイントや腕章は知っての通りアメリカ陸軍憲兵隊(MP)から影響を受けたものですが、南ベトナム軍では軍警隊に限らず、その他の警務・保安系の部隊でも使われていました。
その一つが軍犬(軍用犬/K-9)部隊です。軍犬隊も軍警隊のようにヘルメットにQKのペイントや腕章を使っていますが、軍警隊の配下というわけではなく、国防省内の軍犬課(Nha Quân Khuyển)という部署が所管する独立した組織です。
部隊としては軍犬訓練補充センター(Trung tâm Huấn luyện và Bổ sung Quân khuyển)と各軍犬センター(Trung tâm Quân Khuyển)から構成されており、軍用犬・調教師の育成と共に、各部隊・軍警・警察の軍犬担当者への教育も行っていたようです。

▲そしてこれが今回入手したQKの腕章。僕は犬が好きなので、南ベのワンちゃんグッズとして買いました。
僕はあまり保安系部隊のグッズを集める気はなかったのですが、QKなら軍犬隊そのものに所属していなくても、各部隊の軍犬部隊という事でQKの腕章を付ける事は有り得そう。
つまり腕章さえあれば、ヘルメットとか革のベルト一式とか用意しないでも、手持ちの服に付けるだけででお手軽にコスプレできるんじゃないか?という淡い期待で購入w



統制員(Kiểm Soát, KS)


『統制』とは軍警や軍犬のように独立した部隊ではなく、軍隊の指揮系統において作戦の遂行を監視・監督する役職の事で、アメリカ軍で言う"Control"に当たります。
南ベトナム軍はもともとフランス軍の一部であったため、1950年代まで軍の指揮システムは完全にフランス軍のスタイルを引き継いだものでした。
しかし60年代に入りアメリカによる援助が本格化すると、南ベトナム軍はアメリカ軍との共同作戦を念頭に置き、軍事指揮システムを細部に至るまでアメリカ軍式(つまりNATO軍標準システム)に変更、統一化を目指すようになります。
この統制員も、そうしたアメリカ軍式指揮システムの導入によって生まれた部署ではないかと推測しています。



国家警察 警ら隊(Tuần Cảnh, TC)


左端の『TC』と書かれたヘルメットを被る二人は、一見上で紹介した軍の保安部隊と同じように見えますが、実は彼らは軍人ではなく警察官です。
よく見ると肩の階級章や右袖の分署パッチからも彼らが警察官だという事が分かります。
国家警察の中で軍隊っぽい見た目の部署と言うと『野戦警察(CSDC)』が有名ですが、他にも『河川警察(GC)』などは出動時は野戦服をメインに着用しており、TCもまた軍の軍警隊と共に都市部の治安任務にあたる武装警ら隊と言ったところのようです。



保安隊(An Ninh, AN)


まだ正確な情報は得られていないのですが、恐らく基地警備を行う保安隊だろうと思われます。
軍法に基づき司法・捜査権を持つ軍警隊とは異なり、保安隊は純粋に基地内外の警備を任務としていたようです。

※2017年6月6日訂正
正しくは、保安隊は政治戦総局軍事保安局(Cục An Ninh Quân Đội)に所属する防諜部隊で、軍内部のスパイ摘発などを任務とする内務調査部隊でした。


騎兵科(Kỵ Binh, KB)


保安部隊だけでなく、兵科部隊も儀仗の際に部隊ペイントが施されたヘルメットを使っていたようです。
横のラインが騎兵(機甲)科のイメージカラーであるブルーになってますね。腕章は見られません。
ただし、僕が見たことあるのは騎兵だけで、他の兵科でも同様に使われていたかは未確認です。



教育隊 / 軍事教育総局(Tổng Cục Quân huấn) 

▲ヴァンキェップ国家訓練センター(Trung Tâm Huấn Luyện Quốc Gia Vạn Kiếp)の職員

『軍事教育総局』は士官学校を含む各種学校・訓練センターを所管する国防省・統合参謀本部の部局で、要は教育隊の教官・助教・職員です。
これら教育隊(一部の学校で学生も)では、学校ごとに独自のマーキングのヘルメットが使用されました。ただし教育隊も腕章は付けません。
南ベトナム軍の教育隊は一般兵が訓練を受ける国家訓練センターだけで全国に9ヶ所、士官学校(軍医・政治戦・警察含む)が全軍で8校、その他各種兵科学校や軍事(指揮幕僚)大学、語学学校など多数あるので、個々の解説はまたの機会に。



よく分からない部隊


右の二人は正面の文字が見えず正体不明。緑色っぽいラインが入っていますね。
部隊章は『首都特別管区隊』に見えなくもないんだけど、なんか違う気もする。
側面の文字は普通、その部隊の中での部署を示すので、"BT"と略す部署もしくは地名だと思いますが、それが何なのか思いつきません。

※2017年6月6日訂正
キャプションにファンティエットでの撮影とある事から、BTは同市を省都とする『ビントゥアン省』の略と思われると、情報を頂きました。恐らくそれで間違いなさそうです。ただし、地名が分かっただけで具体的にどういう組織なのかは依然不明なので、引き続き調べていきます。


PV(空軍?)


これははっきり"PV"と書いてあるけど、何の略なのかさっぱり不明。ただし、胸に空軍を示すパッチが付いています。
隣にいる軍警も胸に空軍パッチを付け、ヘルメットの側面にも20~という部隊番号が見えるので、この軍警は空軍に派遣された第203軍警中隊という事が分かります。
と言う事は、一緒に写っているこのPVは、空軍側の保安要員とか?
今後も調べていきたいと思います。

※2017年6月6日訂正
PVは『防備(Phòng Vệ)』の略で、空軍基地の地上警備隊であるとの情報を頂きました。なるほど~




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