カテゴリ
News! (90)
銃器 (60)
映画 (19)
音楽 (16)
言論 (32)
民生 (3)
阮朝 (2)
人物 (33)
式典 (3)
BB/歩兵 (29)
ND/空挺 (47)
KB/騎兵 (8)
PB/砲兵 (1)
TT/通信 (3)
QV/輸送 (2)
HQ/海軍 (9)
KQ/空軍 (10)
QY/衛生 (2)
QC/軍警 (6)
軍犬隊 (1)
FULRO (11)
デガ (25)
モン族 (15)
ヌン族 (9)
本土軍 (2)
コマンド (10)
SDECE (3)
1914-1918 (2)
1918-1939 (8)
1939-1945 (22)
1945-1954 (88)
1954-1975 (463)
1975-1989 (19)

2014年11月09日

ベトナムの若者に聞く

先日僕のイラストが在米戦友会で紹介されたとお伝えしましたが、ネット上の拡散スピードって凄いですね。
なんと、在外ベトナム人だけでなく、現在ベトナムに住んでいる若者たちまで僕のイラストをFacebookのプロフィール画像に使い出しました。
マジで?社会主義ベトナムで生まれ育ったのに、旧ベトナム共和国を支持してる人間がこんなに居るの!?

彼らの多くは大学生で、
「香港の民主派運動を応援しよう!そしていつか、ベトナム共産党独裁体制を終わらせて、ベトナムを民主化しよう!
とネット上で呼びかけていました。
つまり、現在の共産党政府に不満を持つ学生達は、かつて西側諸国と連携し自由と民主主義を謳っていたベトナム共和国こそがベトナム人国家としてあるべき姿だと考えているようです。
それにちょうど、僕のイラストが拡散した時期が、初代総統ゴ・ディン・ジエムが1955年にフランスからの独立を宣言したベトナム共和国の建国記念日(国慶の日)10月26日と重なったため、彼らはイラストをその宣伝に使ったみたいなんです。アイヤ~!
さらに彼らの活動を見てみると、その地域はかつてベトナム共和国の首都だったサイゴンだけに留まらず、1954年以来共産党のお膝元であるハノイでも、大勢の学生や若者が民主化を目指して集会を行っているそうです。
おおお・・・。時代は変わるものですね。

また僕には、彼らから沢山のメッセージが届きました。
それらは決まって、
「君は在日ベトナム人なの?」「なんで日本人がそんなにベトナム共和国に関心あるの?」
という質問から始まります。
うん。その質問は、出会った外国人みんなに訊かれるw
たぶん、僕は日本人のクレイジーさを濃縮した人間なのさ(笑)

こうして日本に居てはなかなか知ることの出来ない、彼らの生の声を聞くことができたので、その中でも特に興味深かった話をご紹介します。

Lさん(ハノイ在住)

L:
僕はベトナムの首都ハノイに住んでるよ。
けどこっちでは、ベトナム共和国軍に関しては忘れられてしまっているか、あるいはデタラメな悪評ばかりが知られていて、普通の人が共和国軍の真の姿について知る機会は無いんだ。
だから君と話せて嬉しいよ。

タイガ:
僕の友達に元共和国軍将校の息子がいて、今ベトナム住んでるんだ。
その彼が言ってたんだけど、ベトナムでは共和国軍について大っぴらに話すことは出来ないんだってね。
みんな政府が怖いから。

L:
ほとんどの人はそうだね。
ただ、一部に例外もいる。それはコミュニストさ。連中は共和国軍についてデタラメなことを宣伝しているよ。
日本にも昔、日本赤軍っていうコミュニストの徒党がいたでしょ?彼らも大概な非道さだったよね。
僕らは今、そんな連中に支配されているのさ。



Hさん(ゲアン在住)

ベトナムの若者に聞く 
ベトナムの若者に聞く

H:
我が家にベトナム国旗を掲揚

タイガ:
スゲー!勇気あるね!
けどそんな事して、君が逮捕されないか心配だよ。

H:
うん、実はもう逮捕されてるよ。4月30日(サイゴン陥落の日)に掲げたら捕まったw
でも連中は2時間しか僕を拘束できなかったよ。
僕は法律を熟知しているから、自分の身を守る事ができるんだw

タイガ:
うわカッコいい~!頭良いね!
って事は、君はベトナムの民主化運動家なの?
普通の人は国が怖くてそんな事できないでしょ?

H:
違うよ、僕は運動家じゃない。ベトナム共和国市民さ!
そして僕らの使命は、祖国を共産党から取り戻すことなんだ。
政府に服従してる連中は好きじゃないね。僕は彼らとは違うよ。



僕はこれまで、戦後ベトナム生まれの人はみんな政府による思想教育を受けて育ってるから、僕の趣味を知ったらきっとトラブルになので、ベトナム在住の人とは関らないようにしようと思っていました。
しかしこうして彼らと話してみると、実際には熱心に政府を支持している人間はほんの一部(つまり党や人民軍などの上流階級)だけなんだそうです。
そしてネットの普及により政府の情報統制が薄れた現在では、むしろ多くの若者が自国の政府に不満を抱き、かつてのベトナム共和国への回帰を望んでいる。
また、図らずも僕のイラストがその一部に関ってしまっている・・・。

なんか、エラい事になってるな~ (゚∀゚ )アヒャ


※※※※※ ご注意 ※※※※※

なお、彼らは逮捕される事を覚悟の上で、ベトナムの法律に反する言動を行っています。
我々日本人が観光で行ったとしても、ベトナム国内で政府に批判的な言動があれば最悪、テロリストとして刑務所や政治犯収容所行きになる可能性があります。
また、必ずしも若者みんなが反体制派ではないので、ベトナム共和国に好意的だと知ると本気でブチ切れるベトナム人もいます。僕も過去に嫌がらせを受けてます。
僕が言うのもなんですが、言動には十分注意しましょう。

あと、日本国内でベトナム民主化を訴えてるベトナム人の中には、日本の右派と合同で反中国デモしてる方々も居ますが、
僕はそういった特定の国への抗議運動とは関る気は御座いません。



同じカテゴリー(News!)の記事画像
黒キャンバスブーツのレプリカ発売。しかし・・・
ダクラク省の争乱とデガ運動の旗
NKTおじさんコンバットマガジンデビュー
ベトナム国産SMGアンモポーチ
ViLT6級合格
ベトナム語技能検定試験を受けてきました
同じカテゴリー(News!)の記事
 ノジャンシュルマルヌ慰霊祭 (2023-11-05 22:55)
 黒キャンバスブーツのレプリカ発売。しかし・・・ (2023-09-09 20:23)
 ダクラク省の争乱とデガ運動の旗 (2023-06-25 06:51)
 NKTおじさんコンバットマガジンデビュー (2022-12-01 21:39)
 ベトナム国産SMGアンモポーチ (2022-08-19 23:47)
 ViLT6級合格 (2022-07-21 21:12)

※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。