2022年05月05日
北ベトナムのコマンド
今日はずっと後回しにしてきた、コマンド・ノーヴィトナム用代用品シャツの改造を行いました。
コマンド・ノーヴィトナム(Commandos Nord-Vietnam)とは第一次インドシナ戦争後半(1950年代前半)、フランス植民地軍の指揮下でベトミンと戦ったベトナム人コマンド部隊の一つです。
戦時中はベトナム各地で反共派ベトナム人民兵によるコマンドが多数組織されましたが、中でもノーヴィトナムはその名の通りベトナム北部に住むベトナム人および少数民族で構成され、およそ50個の中隊から成るコマンドの中でも最大の部隊でした。
このノーヴィトナムの軍装を再現するに当たり、まず目標としたのがこの特徴的な黒い戦闘服。
▲ノーヴィトナム コマンド13のパレード [1954年]
この黒い服の上着は、大きく分けてチノシャツ型とプルオーバーシャツ型の2種類が見られます。
なお、プルオーバーシャツ型はノーヴィトナムの他にも、ベトナム北部のタイ系山岳民族で構成されたGCMA((混成空挺コマンド群)でも着用されました。
これを再現するにあたり、プルオーバーシャツ型を作るのは簡単ではないので、まずは簡単そうなチノシャツ型を作る事にしました。
素材はディッキーズの黒色ワークシャツ。
これにエポレットを追加。
エポレットにする生地は、このシャツの裾を10cmほど切り取って捻出しました。
完成。改造はこれだけです。
黒のチノシャツ型戦闘服はフランス軍の正式な軍服ではなく、民兵用に現地で生産された非公式な物なので、裁断やボタンなどの細部は様々なタイプが見られます。
なので大まかな形状さえ合っていれば、細部にこだわる必要はないと思っています。
なお、上着以外の被服・徽章はすでに用意してあります。
パンツは、以前黒染めした仏軍TTA47戦闘服のパンツ。
ベレーは『50年代ベレー代用品』で紹介したアパレルメーカー製のツーピース黒ベレー。
これにてノーヴィトナムの最低限のセットは揃いました。
ちなみに、ノーヴィトナムでは上記の黒色戦闘服を着ている中隊が多いですが、全ての中隊が黒色を着ていたわけではありません。他にも以下のような被服が見られます。
▲仏軍カーキシャツ/ハーフパンツ
▲仏軍TTA47戦闘服
▲TTA47に手書きで迷彩を描いたもの。
▲フランス海軍コマンド迷彩スモック
※海軍コマンドからノーヴィトナムに派遣された中隊に限る。
そう言えばアメリカのWhat Price Gloryから、待望のリプロTTA47が発売されたそうですね。
友人が買ったものを先日見せてもらいましたが、生地の色がとても良い感じでした。
細かく見ると、実は裁断が一般部隊用とは若干異なるらしいですが、ぱっと見は違和感無いです。
上記のように、TTA47さえ有れば一般部隊はもちろん空挺やコマンドなど当時のフランス連合軍は大体何でもできちゃうので、第一次インドシナ戦争やアルジェリア戦争のフランス軍に興味がある人は絶対買っておいた方が良いと思います。
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