2019年05月11日
ヘルメットネットの代用品
1/4インチネット風
1950年代~1960年代を通じてフランス連合/ベトナム共和国軍で多用されていた、網目の細かい方の米軍ヘルメットカムフラージュネットの代用品を以前から探していたのですが、先日たまたま立ち寄った上野の松崎商店で良い物を見つけました。
「米軍ネット袋(¥750)」なる謎の袋状のネットです。

なんか行けそうな気がする~と思ったので買って帰り、さっそく端の縫い目を解いて広げ、M1ヘルメットに被せてみると・・・

良い感じに1/4インチのカモフラージュネットっぽくなりました。
色は緑色が若干強いので、スプレーで茶系のOD色に塗れば、もっとそれらしくなると思います。

米軍のリバーシブル(通称ミッチェルパターン)ヘルメットカモフラージュカバーは1960年頃にベトナム海兵隊に採用されましたが、陸軍・地方軍での採用は1960年代末まで持ち越されており、ヘルメットの擬装用具としては主にこの1/4インチタイプ、もしくはバンド付き(通称M44)のネットが1950年代から1960年代を通じて使用されていました。
1/2インチ風
こちらはミーツという100円ショップで見つけた「ネットバッグ」なる謎のショボい手提げ袋。

見た瞬間、これ行けるじゃんと思いました。家に帰って何の加工もせず、とりあえずヘルメットに被せてみた写真がこちら。

うん、完璧。
あとで持ち手の部分を落としたり、チンストラップ出す穴をあけます。

上で「ベトナム陸軍・地方軍で主に使用されていたのは網目の細かいネット(1/4インチおよびバンド付き)」と書きましたが、1960年代に入ると一部で網目の大きい1/2インチや、1インチタイプのネットの使用例も見られます。
仏軍迷彩スカーフ改造ネット
こちらは上2点のような代用品ではなく、フランス軍の迷彩メッシュスカーフのレプリカを使用したものです。
この迷彩メッシュスカーフはMIL-TECというメーカーが主にサバゲやファッション向けに作っていました。
それを友人たちと切り分けてヘルメットネットにしています。

↑改造前・ヘルメット単体の写真が無いので2017年の撮影会の時の写真になります。

もともとこのスカーフがベトナム軍に渡ったのはフランス連合時代の1950年代前半でしたが、当時は空挺部隊が通常のスカーフとして使用するだけでした。
その後、1960年代に入るとこのスカーフを切り分けてヘルメットネットに転用する改造が空挺部隊で流行します。また一般部隊の一部でも空挺部隊に倣って同様の改造を行う者がおり、1960年代を通じて使用例が見られます。
ちなみにこの記事の着装状態の写真3点に写っている擬装用バンドも、実は軍用品ではなく代用品です。
何を隠そう、その正体は僕の弟がドン・キホーテで買ってきたラグ(絨毯)を束ねてあったゴムバンドです。
ベトナム軍では米軍のヘルメットバンドも1960年代末から使用が始まりましたが、それまでは米軍の物ではない(たぶん軍用として生産された物でもない)、様々な種類のゴムバンドが使用されていました。
これらは、おそらくは兵士個人個人が身の回りにあったゴムバンドを使っていただけだと思うので、コスプレをするにあたって「これでなくてはならない」という事は無く、僕もこれまで色々な種類のバンドを試してきました。
その中で出会ったのがこのドン・キホーテのバンドであり、雰囲気がとても良いので、以後ずっとこのバンドを使っています。
ただし、使っているうちにだんだんゴムが緩くなってきたんですが、もう替えは無いので、普段はヘルメットから外して大事に保管しています。
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