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2022年08月17日

夏の思い出

今年のお盆休みは、ベトナムで5日間過ごしてきました。
ベトナムには今年の3月に映画撮影ロケで行ったばかりですが、今回は純粋にバカンスを楽しんできました。

タンソンニュットに着くと外は雨で、気温はなんと24℃。
日本より10℃も低い!ベトナムとは思えない涼しさでした。

寝床は今回もドンタップ省にある友人の実家。
親戚同士が隣同士で、一つの大家族として住んでいるので、夕方は親戚で集まりほぼ毎日宴会が開かれました。


生まれて初めてネズミを食べました。
味や触感は手羽先みたいなもので、普通に食べれる味です。
でもやっぱり見た目がキモいので、1匹食べて止めました。

家で飼ってるワンコがやたら僕に懐いてくれました。


そして今回も家族旅行に同行させてもらい、ベトナム南西部を巡ってきました。
まず、カンボジア国境沿いにある有名なお廟の主處聖母(Miếu Bà Chúa Xứ Núi Sam)をお参り。




そこからさらに西に移動して、ハーティエン市の海鮮市場で食材を購入。


そしてハーティエン市のムイナイ浜で海水浴。
海鮮市場で買ったエビやカニを、浜辺のレストランで調理してもらい食べました。




遠出したのはこのハーティエンのみで、あとはドンタップ省内をバイクで行ける範囲でちょっとコーヒーや食事に行った程度です。
あと日本への帰国に必要なPCR検査のために、ヴィンロン市内の病院まで2往復。(検査と陰性証明書受け取り)
最終日なんてやる事なくて、ずっと家の中のハンモックで寝ていました。

今回は、これまでの旅行と違ってミリタリー・歴史趣味に関する事は何もありませんでしたが、元々ベトナムに関係する事全てが趣味みたいなものなので、これはこれで得るものがあります。

休みが明けて今日からまた退屈な日常に戻った事で、あの5日間がいかに贅沢な時間だっかのか、今になってじわじわと感じています。
  


2022年04月25日

BGIと飲料ボトル

※2022年8月5日更新

今年3月のベトナム訪問の話に戻りますが、今回の旅は動画撮影ロケがメインだったので、個人的にミリタリー物を買いに行く時間はなかったです。
しかし現地で友人に紹介してもらった歴史アイテム収集家の人から、知り合った記念にと、ベトナム共和国時代のBGI社製飲料ボトルを3本プレゼントして頂いちゃいました。


BGIの歴史

『BGI (Brasseries et Glacières d’Indochine:インドシナ醸造・冷蔵)』は、1975年までベトナム共和国国内でトップシェアを誇る大手飲料メーカーとして君臨した企業です。
BGI社の始まりは、インドシナ諸国がフランスに征服されてから間もない1875年にフランス人のヴィキトール・ラルー(Victor Larue)がサイゴンで創業した醸造所であり、この醸造所がベトナムで最初のビール工場とされています。
そしてラルー1927年に同地でBGI社を設立し、以後ビールや清涼飲料、氷、アイスクリームなどを主力商品としてインドシナで事業を拡大していきました。
BGIの製品として特に有名なのがビールのバーバー(33)とラルー(Larue)で、この二つのブランドは戦争や事業再編を経た現在でも製造・販売されている人気商品です。
BGIは知らなくとも33 / 333ビールは知っているという人はかなり多いのではないでしょうか。
ちなみに発売年で言うと、ラルーはBGI創業前の1909年、バーバーは第2次大戦後の1949年に発売されています。

歴史を見ても分かるようにBGI社はフランス資本でありながらベトナムに根付いた企業であり、BGI社は第一次インドシナ戦争を経て1955年にベトナム共和国がフランス連合を脱退した後も、1975年まで現地で営業を続けました。
1975年以前のベトナム共和国時代を生きた人々にとって、BGI製のビールや清涼飲料はごく身近な生活の一部であったそうです。

▲BGIサイゴン営業所





ベトナム統一後

しかし1975年、北ベトナム軍の侵攻にサイゴンが陥落し、ベトナム全土が共産主義化されると、旧ベトナム共和国内の全ての企業・資本は共産主義に則り解体、国有化されます。
BGIも例外ではなく、ベトナム国内のBGIの会社組織は完全に解体され、その製造施設は1977年に創設された国営の『サイゴン・ビール工場(Nhà máy Bia Sài Gòn)』へと引き継がれました。

時は流れて1985年、サイゴン・ビール工場は、かつてのBGIの主力ブランドである33ビールの国内外での人気を背景に、この33ブランドを継承するビールとして『333』を発売します。
さらにドイモイ政策以降、サイゴン・ビール工場は事業を拡大し、現在はサベコ(SABECO:サイゴン・アルコール・ビール・飲料総合会社)という社名で、引き続き333ビールを含む各種飲料を製造販売しています。

※ちなみにベトナムのビールというと日本では333が有名ですが、実は今のベトナムでは落ち目。少なくとも僕が行った事のある飲食店で333が置いてあるのを見た記憶はありません。

またハイネケン・グループが1991年にベトナムに進出し、ハイネケン・ベトナム社が創立されると、同社は1995年に、BGI創業者ヴィキトール・ラルーの名を冠し、かつて33と双璧をなした人気ブランド『ビアー・ラルー(Biere Larue)』を復活させました。
(1975年から1995年の間に何らかの形でラルーのブランドが存続していたか否かはまだ確認できていません。)

一方、BGIは元々フランス資本の企業のため、ベトナム戦争終結後もベトナム以外での事業は存続しました。
ベトナムを含むインドシナ諸国の営業所を全て失ったため、社名は1975年に『Brasseries et glacières internationales (国際醸造・冷蔵)』へと変更されましたが、略称は変わらずBGIであり、現在ではアフリカ大陸で大きなシェアを持つ大手飲料メーカーの地位を保っています。
またドイモイ政策以降、BGIはベトナムにも再進出しており、数十年の時を経て再びベトナムの地で『BGI Beer』などのビールを製造販売しています。



ベトナム共和国時代のBGI飲料ボトル

①ビアー・ラルー(Biere Larue)

サイゴン・ビール工場の展示を信じるなら、このボトルは遅くとも1965年には登場していたそうです。(参考サイト:NGƯỜI ĐÔ THỊ ONLINE)
またこのように瓶に直接プリントされたもの以外にも、紙製ラベルのものも存在しました。


▲1975年以前のラルーの広告看板


②コン・コップ(Con Cọp)
コン・コップ(虎)はアルコールではなく、清涼飲料(ソフトドリンク)です。
実物を飲む術が無いので、どんな味だったか気になります。


コン・コップのボトルは2本もらい、それぞれデザインが異なっています。


瓶だけなら簡単に手に入るけど、蓋つきはけっこうレアかも。

1975年以前のコン・コップの広告

ドリンク屋台で売られるコン・コップ [1967年ニャチャン]


今回はビールの話が多かったですが、僕自身はお酒がとても弱いので、ほとんど飲みません。
付き合いで仕方なく1杯程度なら飲むこともありますが、基本的には飲みたくありません。
今回の旅でも、仲間のうち、僕以外=ベトナム人は毎晩、午前3時・4時まで飲んでいたので正直困りました。
これは日本でも同じだけど、酒が飲めないというだけで仲間外れ感をすごく感じます。
ますますアルコールが大嫌いになりました。
  


2022年01月02日

陽暦節2022

明けましておめでとうございます。
また今年も元日に、いつものベトナム寺に陽暦節の初詣に行ってきました。



お寺でふるまわれる精進ブン(米粉麺)には、お好みで唐辛子の調味料を入れることができるのですが、この調味料が異様に辛いです。なんか辛み成分が濃縮されている感じで、見た目の数倍辛いです。
僕はいつも控えめに入れているつもりなのに、それでも辛くなりすぎます。今回もつい入れ過ぎてしまいました。
なのでこの日は気温5℃で風も強く、器を持っている手は凍えているものの、額だけは汗をかきながら食べることとなりました。



年末に作った物の続き

友人に着用してもらうため、MACVハンガーバッジに続き、ベトナム軍の上級降下章(Bằng Nhảy Dù Cao Cấp)も製作しました。
降下章については過去記事戦技系技能章』参照

まず手持ちの降下章(基礎)レプリカをおゆまるで型取る。



型にプラリペアを流し込むと同時に、太さ1.2mmのステンレス針金を足として埋め込む。
また今回は上級降下章なので、上級を示すヤシ葉のデバイスをエポキシパテで自作。



ヤシ葉をくっつけて塗装したら完成!



あまり出来の良くないレプリカからの複製なので見苦しい点はありますが、コスプレ用の間に合わせとしては見れるレベルかなと。

  


2017年12月18日

X'masパーリー

先日、日本で活動するベトナム人権活動団体 青い海forベトナム様およびヒューマンライツウォッチ様共催のクリスマス・チャリティー・パーティーにご招待頂いたので参加してきました。パーティーの収益は現在ベトナムで『政治犯』として投獄されている多くの善良な人々の解放を働きかける活動の資金に充てられます。僕は会場に着くまで身内のこじんまりとした集まりを想像していたのですが、いざ会場に入ると、ヒューマンライツウォッチ日本代表の土井先生や、個人的に参加されたアメリカ陸軍・空軍軍人の方も居られびっくりました。会の詳細については後日私の別ブログ ベトナムウォッチに掲載いたします。

※2017年12月23日ベトナムウォッチに記事投稿しました。

という訳で、真面目な話はあちらでじっくり書くので、こちらのブログでは今時の若者らしくベト充アピール。

パーティー会場は国会議事堂を見下ろす平河町森タワーのスカイラウンジを貸し切り。
シャンメリー、じゃなかったスパークリングワインで乾杯。

三十路過ぎて初めてこういう華やかな感じの事しました。かつてはクリスマスイブにおはぎをデコレーションして独りクリスマス会してる写真を2ちゃんねるに投稿して寂しさを紛らわせていた男でも、生きてればこういう機会が巡って来るんですね。

嬉しい事に、食べ物は普通のオードブル以外にも、参加者の有志がその場で手作りしてくれたベトナム料理が盛り沢山!
バインミ―のパンはオーブンで焼き直して外カリカリ中モチモチ。

ちまき(バインチュン)とピリ辛牛肉炒め。ベトナムのおっ母さんの手作り料理超おいしいですface05
ただし、牛肉炒めはその場で鉄板で炒めましたが、換気扇がやたら弱くて、肉を火にかけた瞬間濃縮された香辛料の煙が周囲に立ちこめて催涙ガス状態となり、部屋中が咳き込むハプニングが発生しました。

宴もたけなわ。いつも通りギター演奏でカラオケが始まります。僕の経験上、ベトナム人が宴会でカラオケする率120%。


いや~、素晴らしい時間を過ごせました。いろいろ新しい出会いもあり、楽しい以上に勉強になった会でした。

閉会後は六本木での二次会に誘われたけど、僕は次の日仕事で5時半起きだったので、泣く泣く帰る事にしました。
みんな「え、行かないの!?」と引き留めてくるけど、俺だって行きたいんじゃー!
なんでよりにもよってパーティー翌日の日曜に仕事が入るんじゃー!!

てゆーか他の人も朝4時半起きなのに二次会行くとか凄いね。僕は最低6時間寝ないと朝起きれない体質だから無理。
いいな~。行きたかったな~。いいな~。
  


Posted by 森泉大河 at 21:58Comments(0)2010年代・現在News!料理・食文化

2017年10月29日

巷で見かけないベトナム料理

 去る10月22日に、東京都品川区で開催されたファム・ミン・ホアン(Phạm Minh Hoàng)氏の講演会にお邪魔させて頂きました。ホアン氏は元ホーチミン工科大学教授で、2010年に学生への講義の中で人権に関する内容を扱った事で警察に逮捕され、2017年6月にはベトナム共産党政府によって市民権を剥奪され、国外追放となった人物です。講演の内容については私の別ブログ ベトナムウォッチの方に記事を投稿しましたので、そちらをご覧ください。


告知だけじゃなんなので、こちらが当日会場で頂いたお昼ご飯です。

ベトナム料理の定番中の定番、バインミー(Bánh mì)、生春巻き(Gỏi cuốn)、チェー(Chè)の3点セット。美味しかったです。


ついでに、毎年元日(陽暦節)やテト(元旦節)に日本にあるベトナム仏教寺院でふるまわれている、普通のベトナムレストランには置いていない料理をご紹介。

ブン(Bún)ですが、お寺なので肉はもちろん鶏ガラスープも使われていません。全て野菜などの植物から作られてるので、精進ブンとでも言いましょうか。さっぱりですが野菜の出汁がしっかりした、とても美味しいスープです。お肉っぽい色の物体が見えますが、実はこれ肉に見立てたキノコらしいです。食感も油揚げや高野豆腐のような繊維質で噛み応えがあり、本当に肉のようです。そんなキノコ日本では聞いたことも無いので、わざわざベトナムから仕入れたんでしょうか。

同じく精進ブン・トマトバージョン。見た目が辛そうですが、上に載ってる唐辛子さえ入れなければ全く辛くありません。

ココナッツミルクのお汁粉(左)と、甘く味付けしたもち米(右)。僕みたいな甘党にはたまりませんな。

みたらし団子みたいなお餅。

即席チェーと言った感じの袋に入った液体デザート


最後に、こちらは日本でもベトナム本土でも見た事が無い、アメリカのベトナムレストランで食べた料理。

なんと生の牛肉を甘辛ソースでそのまま頂く料理です。厚切りユッケとでも言いましょうか。超美味いです。一人で二皿くらい食えます。生肉を食らう命知らずは世界で日本人と韓国人だけだと思ってましたが、ベトナム料理にもあったのか。しかしベトナム本土で生まれ育ったベトナム人に聞いても、そんな料理知らないと言うので、もしかしたらこれはベトナムの中でも限られた地方でのみ食べられている郷土料理か、もしくはアメリカに渡ったベトナム移民たちが韓国料理のユッケを取り入れて考案したものなのかも。まぁ、美味ければ何でも良いよね。
  


2014年07月18日

リアル

自宅から車で10分ほどの場所にまだ入ったことの無いベトナム料理店があり、前々から気になっていたので友人と二人で食べに行ってみました。

感想としては、リアルなベトナムを体験できる場所でした。

※僕みたいな旧体制(南)の愛好者が店に出入りしていると知られると無用なトラブルを招きかねないので、店名や場所は伏せさせて頂きます。


まず、店の前に着くと、ちょうど店の人らしいベトナム人のおばちゃんが車で来て、歩道を塞いで無理やり駐車。

エアコン代節約のためか店の戸は開きっぱで、中に入ると扇風機2台がキュルキュル回ってます。

連中にしてみれば、このくらいの暑さは扇風機でしのげるレベルなのでしょう。

店の中は4人掛けのテーブルが4つくらい。飾りっけの無い壁には、ベトナムの伝統楽器や絵が申し訳程度に架けてあります。

面白いと言えば、カウンターの前にある神壇ですかね。仏壇ではなく、道教の神棚です。(写真撮り忘れました)

僕ら以外に客は居らず、店内には店員の女の子と先に入った関係者らしきおばさん、厨房にもうひとりおばさんが居るだけ。もちろん全員ベトナム人です。

そんで、決して美人ではない店員の娘が慣れない感じでお茶だしてくれて、メニュー見て注文。高くもなく、安くもなくって値段です。

料理を待ってるあいだ、店内を観察しながら雑談。

店内にBGMはなく、開け放たれた戸の前を走る幹線道路の騒音、日本製だけど埃たまって汚い扇風機の作動音、テレビから流れる忍たま乱太郎の音声がこだまします。

そしてさっきのおばさんは空いてる席に座り、靴を脱いで素足であぐらをかいて、電器屋のチラシを広げて、厨房のおばさんとデカい声であーだこーだベトナム語で喋くってます。

う~ん、実にいい具合に東南アジアです。エアコンのないじっとりとした暑さとも相まって、もう空気がネイティブです。

日本人向けの小洒落たベトナム料理・エスニックレストランでは味わえない、リアルなベトナムの雰囲気を満喫できました。とてもデートにはお勧めできません。

※悪口のように聞こえますが、僕はこの感じがとても気に入りました。褒める気もないけど。
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