2020年06月28日
ベトナム空軍K-2Bフライトスーツ
ヒューストン製K-2Bフライトスーツ風カバーオール2着にベトナム空軍のレプリカパッチを縫い付け完了。まだ完成とはいきませんが、とりあえず形にはなりました。
第23戦術航空団第518飛行隊 A-1攻撃機パイロット
第23戦術航空団第522飛行隊 F-5戦闘機パイロット
二つとも同じ第23戦術航空団(ビエンホア基地)所属部隊です。
この航空団を選んだ理由は、彼らがベトナム空軍の中でも精鋭揃いの部隊であったこともありますが、どちらかと言うと単に、航空機の胴体に描かれるチェッカー模様の航空団マーキングがカッコ良くて好きだからだったりします。
フライトスーツの色について
1960年代以降、ベトナム空軍では主に米空軍が開発したK-2Bタイプのフライトスーツが使用されましたが、オリジナルの米国製K-2Bの生地色がオレンジとセージグリーンの2色なのに対し、ベトナム空軍では以下の種類の使用が確認できます。
ベトナム空軍で使用された各色K-2B。左からセージグリーン(グレー系・オリーブ系あり)、ERDL(グリーンリーフ)迷彩、ブラック、オレンジ
写真:
Khoá 7/68 KQ
つまり迷彩とブラックは明らかに米国製ではなく、少なくともこの2種はベトナム国産と考えられます。
このうち迷彩の方は個人購入の非正規品(テーラー製)と思われますが、一方でブラックはベトナム空軍の公式なフライトスーツ色であった事が当時の被服規定から確認できます。
『Huấn Lệnh Điều Hành Căn Bản (ベトナム共和国軍総参謀部編 基本執務指令1969年版)』より
また同資料によると、ユーティリティキャップ(Mũ Lưới trai)も、空軍では航空機搭乗員に限らず野球帽型のブラックと規定されていました。
この黒いフライトスーツ・キャップの発祥については、派手好きで知られる当時の空軍司令官(後の副総統)グエン・カオ・キ少将が導入したものという説を聞いた事がありますが、まだ確かな情報はつかめていません。
黒いK-2Bを着て視察を行うグエン・カオ・キ少将と妻のドン・ティェット・マイ・レ夫人
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