2023年01月21日
オンドーごっこ
黄暦大晦日は、おうちでオンドー(Ông đồ)のコスプレ。



このために100均で筆と墨汁を買ってきました。字が下手なのは許して・・・
オンドーとはベトナムにおける伝統的な書道家・儒学者・教師で、オンドーの書いたおめでたい書を人々が買い求めるのがベトナムの新年(テト)の風物詩となっています。
しかし実際のオンドーは老師といった感じの髭を蓄えた老人なので、こんなに若い人はいません。
なのでスマホアプリのFaceAppで老人化!

なんかベトナムと言うよりテュルクっぽい顔になった。
オンドーの書は、20世紀後半以降クォックグー(ローマ字)表記も広く用いられるようになりましたが、伝統的な漢字もまだまだ現役です。
逆に言うと、現代のベトナムでは、オンドーくらいしか漢字を読むことも書くことも出来ません。
なのでほとんどのベトナム人は、20世紀前半より前に書かれた(漢字およびチュノムで書かれた)自国の書物を理解することが出来ません。
クォックグーの普及による識字率の向上は確かに有益ではあったものの、同時にこの漢字文化の断絶は、文化面では本当にもったいない事だと思います。
ベトナム国内でも識者の中にはそういう声もあるようで、韓国同様、ベトナムでも漢字学習を再考する機運は少しずつ高まっていると聞きます。
明治時代のファン・ボイ・チャウみたいに、日本人とベトナム人が漢字で筆談できる日がいつか・・・来ないだろうけど、来ることを夢想してしまいます。
それでは皆様良いお年を。
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。