2023年08月18日
不可思議な写真
ほとんど予定が無い長い夏休み(超さみしい)を利用してパソコン内の画像データを整理していたら、軍装的に変な写真が何枚か見つかったので、以前から不思議に思っていた写真とまとめて記事にしてみます。
1. 写真館系

▲制服はドンデー軍校(下士官学校および予備士官学校)なのに、制帽がトゥドゥック歩兵学校
ドンデーとトゥドゥックは共に予備士官学校なので、その部分だけは共通ですが、学校の所在地や徽章は全く異なります。

▲制服はドンデー軍校なのに、制帽が空軍
また袖に付いている階級章が陸軍一等兵または中士(軍曹)なのも、空軍の制帽と組み合わせるのはおかしいです。

▲服は陸軍空挺部隊のリザード迷彩TTA47/52(軽量型)なのに、制帽及び階級章は空軍
基本的にベトナム空軍が迷彩服を着ることは、地上勤務者であってもほぼ無い(ただし迷彩生地のフライトスーツのみ存在)ので、すごく変です。
上記の3枚は、いずれも写真館で撮影されたものであるため、こうしたちぐはぐな軍装は、写真館の貸衣装を使ったことによる考証間違いではないかと僕は予想しています。
(当時は軍人以外にも、兵士の家族や恋人が貸衣装の軍服を着て写真を撮る事が多くありました。貸衣装軍服の例)
2.現場系

▲服は国家警察のホアマウダット(クラウド)迷彩なのに、ベレーが陸軍空挺またはレンジャー部隊
僕が確認している限りでは、1968年のマウタン(テト攻勢)のサイゴンでの市街戦の時の写真に数例見られます。
ただし国家警察には軍からの出向者が数多く在籍しており、この写真と同様に、警察の被服に陸軍ベレー・階級章を組み合わせている例もあるので、赤ベレーはかなり貴重な例ですが、そこまで変ではないのかも知れません。
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。