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2015年08月02日

図書館にて

僕は日本語で書かれたベトナム戦争に関する本は、明らかな事実誤認や捏造ばかりで、単に自身の反米感情を発散するためにベトナム人の大量死を利用する卑劣な作品ばかりだと感じているので、滅多に読むことはありません。

ただ今日、暇つぶしにたまたま立ち寄った図書館に石川文洋の『写真記録ベトナム戦争』と沢田教一の『ベトナム戦争』という本があったので、写真を見る目的で閲覧しました。

図書館にて

さすがに大御所の写真集だけあって、見ごたえがありますね。過去にネットで拾い、勉強材料にさせてもらってる写真の幾つかは、石川文洋の撮影だった事に気付かされました。

僕のような後生のマニアとしては、銃弾の飛び交うあのような現場で、命がけの撮影を行い、人類に歴史の一場面を語り伝える役割を担ったカメラマンたちに、感謝の念が尽きません。

その上であえて批判しますが、キャプショやあの戦争に対する理解は、他の多くのジャーナリストと同様に、的外れだと感じました。

特に南北それぞれの政権に対する認識は、出版社があらかじめ用意した『売れる為のストーリー』そのままであり、事実に基づいて報道を行うジャーナリストと呼べるものではないと思います。

まぁ、これはあの時代の報道関係者全員に言える事で、そもそも商業ベースのジャーナリズムとはそういうものなのかも知れませんが。

もちろん、僕がこう考えるのにはそれなりの根拠があるんだけど、こういう歴史認識は所詮感情論がベースにあるので、他人を納得させる事は難しいという事は承知しています。

第一、当時現場にいた石川文洋と、戦後ネットの情報を読んだだけの僕では、説得力がまるで違うしね(笑)

ただ一つ言える事は、ホー・チ・ミンおよびベトナム共産党政権による弾圧と殺戮から逃れて祖国を脱出した200万人のベトナム難民は、これらの本に書かれた『ベトナム解放』のストーリーに、何一つ同意していません。

共産党の意に反する勢力を軍事力で征服、抹殺する事が『解放』であり『統一』なのであれば、確かに北ベトナムはそれを達成しました。

しかし、それがベトナム国民の幸福に結びついたか否かは、イデオロギーの色眼鏡を外して、同じ人間として見つめ直すべきではないでしょうか。




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