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2014年03月28日

マニュアルに見る米軍の銃器



『アメリカ陸軍の狙撃銃』の記事で紹介しましたが、今は良い時代になったもので、入手困難な古い米軍のマニュアルも、ちょっとネットで検索すればPDFで簡単にダウンロードできちゃいます。
(今までに存在したマニュアルの数を考えると、ネットに上がってるのはほんの一部でしかないけど)
面白いのでバンバン落としてると、「こんなのまであったのか!」と驚かされる銃がいろいろありました。
これらは軍の制式モデルナンバー(M~など)は命名されず、民間の商品名がそのまま軍での正式名称になってる物も多いです。
また、戦場で使う銃ではないのでお目にかかる機会も滅多に無いですが、それでもこうして陸軍省がマニュアルを作成し、連邦備品番号(FSNおよびNSN)が制定されている、れっきとした米軍の銃器だったんですね。

なお、この記事ではTM (Technical Manual, 技術・取扱説明書)を指して『マニュアル』と読んでいます。
実際にはそれ以外のFM (Field Manual, 運用規定)や各種内規からも銃の情報が読み取れるので、興味のある方は検索してみてください。

【連邦備品番号とは?】
FSN (Federal Stock Number): 1957~1974年に使用。それまで各部署が独自に決めていた備品番号を連邦政府として初めて統一化(Federal Catalog)。
NSN (National Stock Number): 1974年~現在。国番号を追加しNATO備品番号(NATO Stock Number)と共通化。FSNの番号はそのまま引き継がれている。
なお、NSNはアメリカ国防総省の内局、国防兵站局(DLA)情報サービス部門の公式サイトで検索できちゃいます!

TM 9-1005-226-14 / AFM50-11 
(アメリカ陸軍省および空軍省1959年7月20日制定)

CAL..22 HIGH STANDARD AUTOMATIC PISTOL (SUPERMATIC)
マニュアルに見る米軍の銃器

CAL..22 RUGER MARK I AUTOMATIC PISTOL (TARGET MODEL) (6-718 IN. BARREL)
マニュアルに見る米軍の銃器

CAL..38 SPECIAL SMITH AND WESSON REVOLVER K-38 (MASTERPIECE)
マニュアルに見る米軍の銃器

CAL..30-06 WINCHESTER RIFLE MODEL 70 (SPECIAL MATCH GRADE)
マニュアルに見る米軍の銃器

CAL..22  RIFLE M12 (WINCHESTER MODEL 52, HEAVY BARREL)
マニュアルに見る米軍の銃器

CAL..22  RIFLE M12 (REMINGTON MODEL 40X-S1, NATIONAL MATCH)
マニュアルに見る米軍の銃器


TM 9-1005-206-14P/1
(アメリカ陸軍省1971年2月22日制定)
これはデータが見つからなかったので、載っているとされている銃の名称のみしか分かりませんでした。

REVOLVER, CALIBER .38 SPECIAL: COLT, DETECTIVE SPECIAL, 2-INCH BARREL

REVOLVER, CALIBER .38 SPECIAL: COLT, POLICE POSITIVE, 4-INCH BARREL

REVOLVER, CALIBER .38 SPECIAL: S&W, K-38 MASTERPIECE, M14, 6-INCH BARREL

REVOLVER, CALIBER .38 SPECIAL: S&W, MILITARY & POLICE, M10, SQUARE BUTT, 4-INCH BARREL

REVOLVER, CALIBER .38 SPECIAL: S&W, MILITARY & POLICE, M10, ROUND BUTT, 2-INCH BARREL

REVOLVER, CALIBER .38 SPECIAL: S&W, MILITARY & POLICE, M10, ROUND BUTT, 4-INCH BARREL



TM 9-1005-206-14P/3
 (アメリカ陸軍省1971年10月6日制定)

PISTOL, CALIBER .38, AUTOMATIC: COLT, GOLD CUP NATIONAL MATCH
マニュアルに見る米軍の銃器

PISTOL, CALIBER .45, AUTOMATIC: COLT, GOLD CUP NATIONAL MATCH
マニュアルに見る米軍の銃器

PISTOL, CALIBER .32, AUTOMATIC: COLT, MODEL M, W/E
マニュアルに見る米軍の銃器

PISTOL, CALIBER .22, AUTOMATIC:HI-STANDARD, SUPERMATIC TOURNAMENT
マニュアルに見る米軍の銃器

PISTOL, CALIBER .22, AUTOMATIC:SMITH AND WESSON, MODEL 41
マニュアルに見る米軍の銃器

PISTOL, CALIBER .22, AUTOMATIC:SMITH AND WESSON, MODEL 46
マニュアルに見る米軍の銃器

PISTOL, CALIBER .38, AUTOMATIC:SMITH AND WESSON, MODEL 52
マニュアルに見る米軍の銃器


TM 9-1005-206-14P/4
(アメリカ陸軍省1971年9月28日制定)

RIFLE, CALIBER .22: REMINGTON, MODEL 40X-H1, W/E (MATCH GRADE) 
マニュアルに見る米軍の銃器

RIFLE, CALIBER .22: WINCHESTER, MODEL 52D,W/E (MATCH GRADE) 
マニュアルに見る米軍の銃器

RIFLE, CALIBER .22: MOSSBERG, MODEL 144US,W/E (TRAINING GRADE)
マニュアルに見る米軍の銃器

RIFLE, CALIBER .22: REMINGTON, MODEL 513-T,W/E (TRAINING GRADE) 
マニュアルに見る米軍の銃器

RIFLE, CALIBER .30: WINCHESTER, MODEL 70, CHAMBERED FOR 30-06, W/E (MATCH GRADE) 
マニュアルに見る米軍の銃器

RIFLE, CALIBER .30: WINCHESTER, MODEL 70, CHAMBERED FOR .300 H AND H MAGNUM,W/E (MATCH GRADE) 
マニュアルに見る米軍の銃器


TM 9-1005-206-14&P-1
 (アメリカ陸軍省1985年8月28日制定)

REVOLVER, CALIBER .38 SPECIAL: SMITH AND WESSON, MILITARY AND POLICE, M10
マニュアルに見る米軍の銃器 

REVOLVER, CALIBER .38 SPECIAL: RUGER SERVICE SIX, 4-INCH BARREL, M108
マニュアルに見る米軍の銃器


TM 9-1005-325-10 / T.O. 11W3-3-4-11 / SW 370-AG-OPI-010/9mm M11
(アメリカ陸軍・海軍・空軍省1993年12月16日制定)他

PISTOL, COMPACT, 9mm, M11
PISTOL, COMPACT, 9mm, M11 WITH TRITIUM SIGHTS
マニュアルに見る米軍の銃器



この他にも米軍が公式に扱った(軍での取り扱い名称・FSN/NSN品番を制定した)銃は数多くあります。それはもう、数え切れないくらい。
そしてその数え切れない資料を、アメリカ海兵隊訓練コマンド(Training Command)の公式サイトで見つけることが出来ました!フーラー!
PDFファイル: MC Nomenclature by NSN

このリストには、これまでに海兵隊が扱った全ての火器の一覧が掲載されています。
この『全て』というのはマジで全てで、なんとアメリカ独立戦争時代のフランス製のマスケット銃"M1763 シャルルヴィル"にまでNSNがふってありますww

MUSKET 75CAL M1763 CHARLEVILLE (NSN 1005-LL-MUS-0966)
マニュアルに見る米軍の銃器

また、アメリカ軍が使った銃器に限らず、調査用に接収したと思われるドイツ軍のMG42や日本軍の迫撃砲まで載っている事から、一度でも海兵隊が公式に扱った(数に関係なく軍の予算で購入・管理したもの全てだと思う)にはNSNが設定されたようです。
それがアメリカ海兵隊が創設されてから現代まで200年以上ですから、その数たるや、この資料が作成された2008年9月2日の時点で合計1939種。そして現在もどんどん増え続けていると思います。
また海兵隊以外の陸海空軍・沿岸警備隊でも当然、それぞれ購入にした備品にNSNがつくので、(NSNは全軍共通なので重複する部分は省いても)いったい全部で何種類の銃器があったのか見当がつきません。
僕が内容または存在を確認しているマニュアルは、それらの内ほんの数%に過ぎません。
上にあるように、制式採用とは言いがたい銃までマニュアルが存在する事を考えると、実際には僕の知らないマニュアルがまだまだ大量に存在しているのだと思います。



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Posted by 森泉大河 at 00:08│Comments(4)銃器【アメリカ】
この記事へのコメント
流石は規格化の国ですなぁ…
まさか敵側のまでデータベースあるなんて思いもしませんでした
Posted by KingbeeKingbee at 2014年03月28日 00:19
>Kingbeeさん
よく読んだら、ベトコンが作った自家製銃まで載っててウケましたw
AKシリーズなどソ連製火器のマニュアルは確認しているので、他の国のもある気がします。
Posted by タイガタイガ at 2014年03月28日 14:57
初めましてこんにちは。
いつもブログを拝見しております。

それにしてもまぁ、マスケット銃にまでMSNのくだりには吹きました(笑)
流石アメリカ!
Posted by 物欲 at 2014年03月31日 09:11
>物欲さん
はじめまして、コメントありがとうございます!
まさか現代の海兵隊の資料にマスケットが載ってるなんて思わなかったので、最初は"MUSKET"という単語の意味が分からず、M1763という年号を見てようやく「ま、マスケット!?」と気付き仰天しましたw
他にも19世紀以前の古い銃がいくつも載ってましたが、NSNがふってあるという事は政府が管理保存しているという事なので、200年経った今も資料としてどこかの倉庫に眠っているのだと思います。
なんかロマンがありますね(⌒‐⌒)
Posted by タイガタイガ at 2014年03月31日 22:41
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